本日の作業・ブリッジプレートのリペア

ヴィンテージギターの弦が止まりにくいなー と感じたら原因はけっこうこの部分にあります。

消耗した(折れ曲がった)ストリングピンを新品に交換しても、しっくりこない場合は
かなりの確率でブリッジプレートの消耗が考えられます。
この症状、厄介なのは目の届かないボディ内部で起こっているという事、コンパクトな鏡と強い光を放つ
小型懐中電灯がないと症状を目視できないので、かなりのギターマニアでも所有機のこのあたりを把握
している人はほとんどいないのではないか?とも思います。
プレート素材のメイプル(ローズもあります)はトーンウッドの中でも硬質なので、長きにわたりボールエンドがヒットし続ける
部位に最適な素材と言えます。しかし半世紀近く、もしくはそれ以上となると、幾ら硬くても劣化は避けられません。
”雨垂れ石を穿つ”とはこの事。
修理後の音色は輪郭が出てソリッドになる事が多いです。修理前と修理後ではボールエンドがヒットする場所の
硬度が上がりますので、振動のロスも極限まで控えられる気もします。
なんか弦が留めにくいなーとお悩みの方は是非一度ご相談下さい。
ドルフィンギターズ  リペア担当 木曽
鏡で見ないと分かりません。初めて見る愛機のブリッジプレートの状態に驚かれる方も少なくありません。




このように患部を大きめにくり抜いていきます。



虎杢の出た硬いメイプルの補修板を作製致します。




完成。




補修場所に一箇所ずつクランプを入れていきます。




一先ず三箇所完了、この後残りの箇所も同じように補修していきます。




全箇所の穴埋め完了の様子。




ストリングピンと同じ直径のドリルで丁寧に開けました。




ボールエンドが完全に露出できました。補修の円形跡はどうしても残りますが、この状態こそ本来のブリッジプレートの姿です。