【ライブレポート】Tommy Emmanuel Tour in Japan 2025 EXシアター六本木(2025年9月23日)

2025923日のTommy Emmanuel Tour in Japan 2025 EXシアター六本木公演に、Maton Guitars Japanによるメイトンギター展示ブースのお手伝いで伺わせていただきました。

EXシアター六本木公演は今回のジャパンツアー千秋楽ということもあり、1ヶ月以上前の8月初旬にはすでにチケットが完売するなど流石のトミー人気!

XEシアター六本木の入り口に大きく掲示されたバナー。


開演前のステージの様子。今回は TE Personal の他に、同じくMASTER BUILTシリーズのジャンボモデルが日本初登場! これにはファンの方も興味津々でしたね〜


大きな拍手の中、トミーは黒地に水玉模様のシャツという装いで登場! 衣装は毎回 トミー自身でアイロンをかける!?というこだわりがあるそうで

「クリーニング屋が私のセカンドジョブだ(笑)」

だそうです 笑

ポップで愛嬌のあるデザインでありながらビシッとキマった衣装は、気さくでライブでも冗談を飛ばして笑いを生むトミーのエンターテイメント精神と、常にシーンのトップであり続ける最高峰の演奏技術を体現しているかのようでした。


1曲目はジュリアン・レノンのヒット曲である「Saltwater」のカバーからスタート!  900人を超える観客が集中して耳を澄まし、ギターの音色だけが圧倒的な存在感を持って広い会場を満たしました。 

3曲目に演奏された「Black and White To Color」は1010日公開予定のニューアルバム『Living In The Light』のリード曲で、アップテンポな曲であり、こちらも大きな盛り上がりを見せました!

操作性に優れるメイトンギターを、非常に弦高の低いセッティングで使用するトミー。これは年間200〜300ステージをこなす為、肘や肩などのストレスを軽減する目的がありますが、激しい演奏では弦とフレットが接触することによるバズ音が発生することもしばしば。しかし、これが演奏の魅力となっていることもトミーの特徴の一つでしょう。一般的に毛嫌いされがちなバズ音ですが、打ち込みなどでは再現できないアコースティックギターならではの特色として表現に落とし込んでいる点も見逃せません!


マール・トラヴィスの「
Sixteen Tons」をはじめとする弾き語りの素晴らしさも特筆すべき魅力の一つです。がなりの効いた声で楽し気に歌いながら左手ではタッピング奏法でベースラインを弾き、右手ではボディヒットによるドラミングをこなす様はまさにワンマンバンド”!

間奏のアドリブソロには当然ながら伴奏がありません。メロディラインだけで伴奏が聴こえるようなアカデミックさを持ちながらそのフレーズは遊び心にあふれ、三連符の連続する速いパッセージのフレーズを弾いても、三拍子と四拍子を行き来する変拍子曲においても完全にインテンポをキープするなど、圧倒的な安定感に裏付けられたグルーヴ感や美しい音づかいは感動の連続! 涙を流しながら聴き入るファンの方もいらっしゃいました。

ボディヒットでのパーカッションを披露するトミー。


しっとりとしたバラード曲もまた圧巻。
10曲目に演奏された「Stay Close to Me」はゆったりとしたイントロに始まり、時折見せる爪で撫でるようなストロークや控えめなハーモニクスの装飾音など、少ない音数ながら驚きと感動の多い演奏でした…!

演奏を聴きながら頭を揺らしていると、小さく「タッタッタッ」とリズムを刻む音がしたので、手拍子かと思いましたがそれにしてはどうも硬質な音でした。よく耳を澄ませてみると、それはトミーが左足のつま先で拍を刻んでいる音だったのです…! 私は二階席の一番後ろの席にいたのですが、トミーが左足で刻むリズムがはっきりと聴こえてきました。
これだけ大きなステージで、スピーカーで増幅させていない左足で刻まれる音が聴こえてくるライブがどれほどあるでしょうか。唯一無二の繊細で研ぎ澄まされたステージ体験で琴線をガッチリ鷲掴みされてしまいました。これが世界のトミーか…!

左足でリズムを刻むトミー。アップテンポな曲だけでなく、バラードなどスローな曲においても必ず左足でリズムを刻んでいました。


前半後半に分かれての演奏で、計
2時間ほどの公演となりました。代表曲の「Angelina」や「The Mystery」、公開予定のニューアルバム『Living In The Light』からは前述の「Black and White to Color」に加えて「Scarlett’s World」と「Gdansk」を演奏。合計で20曲以上を演奏し、非常に濃密なライブでした。今からもう次の来日が待ち遠しい!

公演の最後に挨拶をするトミー。拍手喝采で会場が満たされました。


なお、トミー直筆サイン入りの
Maton EBG808TE(Tommy Emmanuel Signature)EBG808CTE(Tommy Emmanuel Signature)MASTER BUILT – TE PersonalUdo Roesner Amps Da Capo75はドルフィンギターズ各店に入荷しております。今回の来日の記念に貴重な直筆サイン入りモデルのご購入を検討されてみてはいかがでしょうか!?

ドルフィンギターズ東京店 中川