【東京店】乾燥注意報!

ここ数日、ぐっと気温が下がってきましたね。
そろそろ暖房を使い始めている方も多いのではないでしょうか?
この季節、特にエアコン暖房を使用する際は “乾燥” にご注意ください。


■ エアコンによる乾燥がギターに与える影響

環境によって差はありますが、エアコンの使用によって室内の空気が乾燥すると、ギターには大きな負担がかかります。
木材が収縮・変形し、繊維が裂けるようにトップやサイドに割れが発生しやすくなるのです。

また、過乾燥による代表的な症状としては——

  • 指板の収縮によるフレットの飛び出し

  • ブレーシングやブリッジの剥がれ・割れ

  • ボディトップの沈み(凹み)による極端な弦高の低下

などが挙げられます。
高湿度ももちろんよくありませんが、ギターにとっては“過乾燥”のほうが深刻なダメージを与えます。


■ 湿度管理の目安

雨の日はエアコンを使っても湿度はさほど下がりませんが、晴れた日などは一気に乾燥します。
そのため、精度の高い湿度計を用意してこまめにチェックしましょう。

  • 湿度 30%台が続くと要注意

  • 20%台まで下がると「いつ割れてもおかしくない」レベルです。

エアコンを使用する場合は、部屋の広さに合った加湿器で湿度を保つのがおすすめです。
理想は湿度 45〜49%
現実的には 40〜60%の範囲内に収めることを目標にしましょう。


■ 「乾燥してる方が良い音」は本当?

「乾燥したギターはよく鳴る」と言われることがありますが、
ここでいう“乾燥”とは湿度50%未満の状態を指します。
過乾燥(30%以下)ではなく、“適度な乾燥(45〜49%)”がベストです。


■ 換気扇使用時も要注意

冬の外気は非常に乾燥しているため、換気扇を使うと一気に室内湿度が下がります。
特にエアコンと換気扇を併用すると、湿度計の針が激しく動いて驚くことも……。
ぜひ、湿度計で変化をチェックしながら、過乾燥を防ぎましょう。


■ 最後に

下の画像は、過乾燥による木材の収縮・変形で発生した症状です。
ただし、このような状態でも、適度な湿度を与えることで徐々に元の状態に戻ろうとするケースもあります。

冬はギターにとって最も厳しい季節。
大切な一本を守るためにも、湿度管理をお忘れなく!